DJ-ドイツ外相「キプロス金融支援、近く合意ない」

2013年01月11日 21:57

 

【ベルリン】(ダウ・ジョーンズ)ドイツのウェスターウェレ外相は11日、ユーロ圏はキプロスの支援策合意
に全く近づいておらず、キプロスは銀行の透明性を著しく改善させる必要があると主張した。
 
 ウェスターウェレ外相は「銀行の透明性は、キプロスが構造改革の一環として必ず取り組まなければならない
問題の1つだ」と指摘した。
 
 キプロスは銀行の資本増強と予算不足の穴を埋める助けを得るため、欧州連合(EU)に金融支援を要請してい
る。だが、総選挙を前にしたドイツではキプロス支援問題がますます議論を呼んでおり、外相の発言の裏にはド
イツのこうした事情がありそうだ。
 
 ドイツでは野党議員に加え、連立与党の一部議員までもが、キプロスではマネーロンダリング(資金洗浄)や
脱税が横行している疑いがあり、そうした中では金融支援を支持できないと警告している。
 
 さらに、キプロスの財政問題が本当にユーロ圏全体の安定にとってリスクなのか、疑いの目を向けている議員
もいる。ユーロ圏全体にとっての脅威になるのかどうかは、金融支援の重要な条件の1つとされる。
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